美容整形といえば、本来人間が自分のコンプレックスを解消したり若返りの方法として施術を受けるのが一般的です。しかし、アメリカなどではペットに対する美容整形が行われていることをご存知でしょうか。いっぱい子供が増えてしまうからと避妊施術を行うのは、自治体によっては補助が出たりする場合もありますが、そういったこととはまた話が違い、人間が美容整形の施術を受けるのと同じく、ペットが整形術を受けるのです。例えば、一重の犬のまぶたを二重にしたり、耳が折れている部分を形成して真っ直ぐにしたり、歯の矯正や鼻の整形、ボツリヌス菌の注射から刺青に至るまでありとあらゆる整形をペットに施している飼い主がいるというのです。

中には、整形施術が失敗してペットが死亡したことで、病院に1300万円の損害賠償請求を行うなど、いったい飼い主と病院側とどちらに責任があるのか微妙な話まで浮上しています。以前は、犬のチャウチャウをパンダにような風貌にして虐待だと批判されたニュースが話題になったこともあります。もともと、犬というのはルーツであるオオカミに改良に改良を重ねて愛玩犬としてあるいは牧羊犬や狩猟犬など人間に都合のいいように改良を施した上の生き物であると言っても過言ではありません。それだけもう手を加えているのに、さらに整形を施して何かをしようと思うのはあまりにも勝手ではないのでしょうか。

もちろん、整形を行う美容院や動物病院などは、ペットの健康に影響がない上で施術を行っているようですが、ペットにも気質や個性が有り、あまりにも変わってしまった自分の風貌にショックを受けてふさぎこんでしまうペットもいるようなので、やはり本人が望むのでなければ、飼い主のエゴでむやみに整形を受けさせるのは思いとどまるべきなのでしょう。